セーリングの鈴木義弘さん、上関町出身の18歳です。
今年から進学のため山口県を離れました。
東京オリンピック・セーリング競技の会場となる神奈川県藤沢市で、夢に向かって走り始めました。
東京オリンピックに向けて、光高校から早稲田大学に進学したセーリング選手・鈴木義弘さんです。
神奈川県藤沢市、湘南海岸の目の前に浮かぶ江の島。
前回、1964年の東京オリンピックでヨット競技のために整備されたのが江の島ヨットハーバーです。
鈴木さんは、毎週末このヨットハーバーを拠点に練習し、世界中のレースに参戦しています。
鈴木さんは「光の海とは全然違って、ここは太平洋にそのまま面しているので大きいうねりとかが入ってきて。光は瀬戸内で穏やかなので。」
「オリンピックの会場でもあるので今から経験を積んでおきます。」
セーリングは片手でセールを操りながら、もう一方の手で舵を操作し、風を受けて進みます。
時に、体が海面に付くほど傾け、体重移動でバランスを取りながらセールに風を受けます。
風の向き・強さ・波のうねり、実際のレースは様々な気象条件を乗り越える力が必要です。
鈴木さん「頭を使うスポーツなので、どれだけ人より頭をフル回転させて状況を判断していくかが魅力。とにかく風との勝負というのを意識してやるようにしています。」
セーリングは、風上、風下の海上に浮かんだマークを回りながらスピードを競う競技です。
ヨットは向かい風に対しては45度にしか進めません。
風上に向かう時は、風に対してジグザグに方向転換を繰り返しながら。
反対に、風下に向かう時はセールいっぱいに風を受けながらトップスピードに乗って走ります。
大学時代にヨット選手だった父親の勧めで、セーリングを始めたのは小学校1年生の時。
光高校ヨット部では、少年男子の部で国体4連覇を達成すると、オリンピック種目のレーザー級に転向しました。
去年、初めて挑んだ全日本選手権では格上のナショナルチームの選手を抑えて優勝し、周囲を驚かせました。
当時から変わらない鈴木選手の武器をコーチに聞いてみました。
飛内コーチ「ダウンウィンドと言って、風上から風下に走るときに波に乗らせる走らせ方が世界でも通用する走らせ方で。そこが世界を敵にしても一緒のレベルで戦えて、コンディションによっては彼の方が頭抜ける時もあるので、そこが彼の一番ストロングポイント。」
ただ、レーザー級でオリンピックに出場できるのは一人だけ・・・。
鈴木さん「2020年のオリンピックだけじゃなくて、2024年、2028年のオリンピック3大会に挑戦するっていうことで活動しようと。」
「オリンピック日本代表として応援して下さる方々の目の前でレースを出来たら幸せだなと思って。」
「1回目のオリンピックを挑戦という形で取り組みたい。」
一枚の切符を目指す戦いが始まります。