光市の海岸で、今年もクサフグの産卵が始まりました。
夕暮れ間近の波打ち際、神秘的な時間と光景でした。
6月7日(月)午後5時ごろの光市室積半島の鼓ヶ浦海岸です。
クサフグの産卵地として、県の天然記念物として指定されています。
聞こえます。
波が打ち寄せる音とともに、クサフグが岩場で身を寄せ合いながら音を立てています。
メスが小石の隙間に卵を産み付け、オスが放精して、受精が行われているのです。
クサフグは、体長約15cmで、トラフグ属の中では最も小さいフグです。
産卵は、毎年5月中旬から7月上旬に行われ、大潮の直前の中潮の日にピークを迎えます。
産卵する日の満潮時の2~3時間前に、クサフグの群れが海岸へとやってきて、産卵が始まります。
光市教育委員会文化・社会教育課の河原剛・主査は「まずクサフグの産卵があったということが。ほっとした。来年こそは(コロナが)終息して多くの方に現地に来てほしい。」と話していました。
新型コロナ感染拡大防止のため、ことしも一般公開は中止されています。
卵は、3、4日後には孵化して、沖に出ていくということです。
初夏の風物詩であるクサフグの産卵。
ことしも生命の誕生の場に立ち会えました。