周南市にある大島干潟は約29haの人工干潟です。
7月2日(日)小学生を対象としたイベントが大島干潟で開かれました。
海の生き物の観察、干潟が果たす役割について学びました。
子どもたちは、船に乗っての建て網漁・アサリの間引き・アマモの周りにいる生き物の観察、の3つのグループに分かれてそれぞれ体験を行いました。
アマモは海草です。
種で増えていく植物で、アマモ場という藻場を作ります。
アマモ場は、生物種は豊かで魚の産卵場所であり、稚魚が敵から身を隠すための隠れ家でもあることから、「海のゆりかご」と言われます。
子どもたちは、箱メガネや網を使ってアマモの周りに生息する生き物を捕まえていました。
ニョロニョロ~っとしたものを見つけましたよ。
これは何でしょうか?
ヨウジウオ。
タツノオトシゴの仲間です。
アマモなどの海草の多い場所を住みかとしています。
細長い体は、海草の間に入り込むのに適しているんですね。
時折、海草に体を巻き付けていることもあるんだとか・・・。
色も似ているのでアマモと見分けがつかなさそうです。
なるほど、外敵から身を守る術を身に着けてますね。
ほかにも、マメコブシガニ🦀も見つけましたよ。
大島干潟では、ブルーカーボン推進事業に取り組んでいます。
ブルーカーボンとは、海洋生物によって大気中の二酸化炭素が取り込まれ、海草などの海洋生態系内に吸収・固定される炭素のことです。
二酸化炭素を削減する有効な温暖化対策として注目を集めています。
干潟の半分以上をアマモ場で占める大島干潟では、年間44.3tの二酸化炭素が吸収されています。
アサリやカニなどのたくさんの生き物を育むだけでなく、大気の環境保全にも大きな役割を担っているのです。
参加した子どもたちは「もっと魚が増えて平和な海になったほうがいいと思う。」「生き物も自分たちのように快適に過ごせたらいいな。」と話し、たくさんの生き物に触れあった体験を振り返っていました。
このイベントは、今年度あと2回開催を予定していて、季節ごとの魅力が感じられるプログラムになるということです。
季節の変化に応じて、アマモ場にはどんな変化が起きるのでしょうか?
継続的に観察してみたいですね。