絶滅危惧種のカブトガニが産卵のシーズンを迎えています。
6月23日(火)、繁殖地のひとつである山口市の干潟では地元の小学生がカブトガニの生態を学びました。
調査は二島小学校が授業の一環で毎年行っています。
講師は椹野川の河口域で干潟の自然再生に取り組む協議会のメンバーです。
「泥をかぶったまんま這い回ってエサを探すわけです。そうすると這い回った跡が残るのね。それが見つけるポイント。」と、山口カブトガニ研究講和会の原田直宏さんはアドバイスをしました。
絶滅危惧種のカブトガニは下関市や山口市の干潟を繁殖地としていて、山口湾ではいま産卵のシーズンを迎えています。
満潮になると砂の中に卵を産み、カブトガニの幼生は沖に流れます。
児童たちは干潟で幼生を見つけると、その大きさを測り、孵化して何年経ったかを調べました。
「おった!」と歓声をあげる児童。
早速調査を始めます。
「30ミリ・・・。1年目、2年目・・・これ3歳。」
「3歳があんなにちっちゃいのがびっくりしました。」
この日は産卵期に見られるつがいのカブトガニも見つかりました。
原田さんは「繁殖をつづけていけるような環境、人間的な営み、そういうものを我々がやらないといけないと学んでもらえれば嬉しい。」と話していました。
児童たちは1月には地元の人や保護者を前にカブトガニについて調べてきたことを発表することにしています。
カブトガニは、生きた化石と言われています。
2億年前から、その姿を変えていません。
名前にカニとつくものの、分類上はクモの仲間です。
幼生の間は18回脱皮し、その後1年に1回ほど脱皮して、15歳になると成体になります。
寿命は、推定25歳だそうです。
今回調査して見つけたカブトガニ、また児童たちと出会えるといいですね。