下関市吉見沖に浮かぶ賀茂島。
この島では、松が枯れる被害が深刻で、地元に作られた賀茂島の景観を守る会の人たちが松の植樹を続けています。
ただ、30~40cmの苗木を島の南側の丘に、2018年に100本、翌年に300本植えましたが、うまく育ちませんでした。
今年は、根に土の付いた1mと1.2mのやや大きな苗木を30本準備しました。
新型コロナウィルスの影響で、去年は島での活動ができなかったため上陸するのは2年ぶりです。
島では、松枯れが進んでいました。
松くい虫の可能性が高く、鳥の糞なども影響していると見られています。
一昨年は立っていた松が今年は折れていました。
「完全に枯れている。頂上の松は無くなっている。」・・・環境の悪化が進んでいました。
離島で水やりをするのも難しいため、今回は2リットルのペットボトル60本分の水も運び込みました。
「育てよ、大きくなれよ。」と、願いを込めます。
賀茂島は、2019年に市の景観賞に輝き、夕方には島を赤く染めながら響灘に沈んでいく夕日をカメラにおさめようと、たくさんの人たちが集まります。
「やはり地域を守るため、それから守る心を育てる活動をし続けるということ。」
「1本でも2本でも生えてくれると。次世代の松が願ってますね。」
賀茂島に松が生い茂る自慢の景観を次世代に伝えていく地道な取り組みが続きます。
松は、冬でも青々とした葉をつけることから不老長寿の象徴でもあります。
地元の方々の思いと活動が実を結び、松が元気に育ちますように。